アニマドーレ2020 レポート

参加した理由

 私がアニマドーレプログラムに参加しようと考えたきっかけは2つあります。1つが他校の生徒と接する機会が用意されていたことです。
 私はいまだ社会経験に乏しく世間一般というものがどういうものかについての理解も足りていないと感じていました。それについては大通高校の学校生活の中だけよりも、地域に足を運ぶことで、より多くを吸収できると考えました。
 2つ目のきっかけが、学校行事などの多くが中止され、気持ちが沈んでいたことです。何か有意義な活動に身を投じることで自分を肯定できると考えました。

活動内容

私が参加したプログラムは以下の通りです。

  1. ジョブキタビルでおこなわれたアニマドーレ学校
  2. ラウンドテーブルin尼崎2020
  3. アニマドーレサミット2020
デザイン講座のグループワーク様子(2020/11/07)

 1つめのアニマドーレ学校では、バスツアーの振り返りやデザインワークショップに加え、卵の販売価格をめぐる対談もおこなわれました。

Zoomから参加した尼崎ラウンドテーブル(2020/11/21)

2つめのラウンドテーブルは「希望はどこから生まれるか」を題にグループディスカッションを行いました。


 3つ目のアニマドーレサミットでは、生産者さんとオンラインで繋ぎ、全体の振り返りとその共有をしました。

自分が成長したところ

 プログラムに参加する前の自分と、今の自分とを比較して変化した点は、経済動物の命に対する意識が変わりました。
 それまで食事をするときには、当の経済動物やそれを飼育している生産者さんの気持ちを気にかけたことはほとんどありませんでした。しかし、私が最初に参加したアニマドーレ学校で行われた卵の販売価格をめぐる対談の中で、丁寧に飼育しコストのかかった1個150円の鶏卵の販売事業に携わっている平島さんが感極まって涙ぐんでいたシーンが今でも印象に残っており、それをきっかけに経済動物に対する意識が生まれました。

卵ディベート

 時間の節約と効率化が追及される時代に生きる私たちは、時に人間を単なる労働力とみなしたり、食べ物や命を単なる商売道具とみなしたりと、倫理感との間で葛藤することが時折あります。大量に生産することで安く市場に供給し、大量に消費するというのが社会の根幹をなしていることは、第一次生産の現場でも例外ではありません。生産性の測りで命を扱うことが許されるのかという問いに対して、NOを提示したのが平島さんの考えだったのだと私は解釈しています。

今後の自分の課題

 活動の中で自身の力不足を感じた点は、自分の考えをその場でまとめて、口頭で簡潔に伝える能力です。2回目に参加したラウンドテーブルや、最後に参加したアニマドーレサミットでは。全体に向けて発表する機会がありました。手短に感想を述べる場面で、話がゴチャゴチャになってしまうのが、私の短所であり、改善すべき点であることがそこではっきりとしたため、意識して言葉を選ばなければいけないと感じました。

今後の学校生活や進路にどう活かすか

 私にとって今回の活動は、他校の生徒と接したことが大きな刺激となりました。人間の育ちが身のこなしに現れるというのもまた事実で、皆さん総じて姿勢が良く、講座を受けているときの態度も素晴らしかったため、自分も気をつけねばと思いました。
 この春には大学進学を控えており、高校生という守られた立場ではなくなるため、定時制あがりだからとまわりの同年代に引けを取らないように気を引き締めていこうと考えています。